ばくそくのカメ 資産投資録

少しずつだけど、歩みをとめない、爆速のカメを目指して。自分が有する資産(時間、感情、株)の投資に関する記録を残していきます。

問いを立てる力(いま、ここで輝くを読んで)

私が有料メルマガをかつて購読したり(現在は発行されていない)、ブログを拝見しているimoekatさんが紹介された本「いま、ここで輝く」。本日読了しました。

 

この本は、いもいも教室を主宰されている「イモニイ」こと井本陽久さんに密着したルポタージュです。この井本さんは、自身の授業について限界まで考え抜き、ものすごい情熱と時間をかけて改善を繰り返しながら独自の授業をつくりあげた方です。

 

子どもが「理解しているか」ではなく「考えているか」に重点を置きながら、どんな子供や親たしていも承認する姿勢をとる井本先生は、周囲の人々を感化する力があり、保護者の考え方まで変えてしまう力があるそう。

 

本書の中ではその独特な授業の様子、先生が歩んできた教育者としての道のりなどが書かれており、とても読みやすい内容でした。

 

この本を読み始めたのはコロナが猛威を振るう前でしたが、最後の章を読み残して放置していました。(深い理由はないです…)それを本日思い出し、読み進めたところ、今の自分にとって、とても印象深い内容であったため、本日はこの部分について書きたいと思います。

 

まず前提として、この本を読もうと思った理由について

子どもに怒りがちな自分に対する反省

以前から土日は子どもの宿題や、勉強を見る機会あったカメ。

 

そんなときは、まあ色んなことが気になってしまうわけです。背筋、鉛筆の持ち方、乱雑な教科書の扱いなどから始まり、「なんでこの問題がこの答えになるかなー」みたいな回答まで、気づくと怒りっぱなし。

 

あとから「これじゃダメだ」って反省することが多々ありました。そんな状況もあって、親として自分も成長しなければと考え、この本に手を伸ばしたという経緯があります。

(完全に余談ですが、緊急事態宣言下で在宅勤務しながら子供と過ごす時間が増え、上記のような激おこプンプン丸状態になることが多々あったため、今現在は全然進歩できていません)

 

この本から得たこと

未熟な部分を認める

こんなダメ親なカメに深く深く刺さる言葉として、先生はこのようなことをおっしゃっています。

 

子供にいらっとするいのは、そこに自分の中にある弱さを見出している。その子の中にある未熟な部分を認めてあげることは、自分のそうした部分を認めてあげること、だと。

 

ドスッ。。。脳内に言葉が刺さる音がしましたねw

 

自分でもわかっていました。うちの子は、自分の子供時代と似ているところが多いこと。だからイラっとするんですよ、そうなんですよ。

 

イラっとした後に、「俺も子供のころ、こんな感じだったかも」って思いながらも、注意したことが全然直っていなかったりして、またすぐ怒っちゃったりするんです。

 

先生のもとに駆け出して、思いの丈ぶつけたい気分でしたね。

 

そして、そんな私を見透かすかのように先生はこうもおっしゃっています。

 

「誰しも、教えている内容に関して、技術的な裏付けを持っていなければ、聖人の要には振舞えない。新米ママ、パパがイライラするのは当然。でもだからと言って、その怒りを正当化してはいけない。」

 

そうなんですよ、教え方がわるくて子供が理解できていなかったり、強制力を働かせて机に向かわせてたりするから、子どもの意欲が低かったり、いっくら注意しても(怒っても)聞かなかったりするんですよねー。これもわかっていました。ほんとそうなんですよ(泣)

 

子どもにイラつきながら、うまく教えられていない自分にもイラついてるんですよねー。

 

叱る、じゃなくて、怒るになっちゃってる時、「未熟な部分を認める」って言葉、思い出せるようになりたいです。

 

先生が親を受け止めてくれていることが、この一文からもよくわかりますね。

 

問いを立てること

もうこの辺で「何十本も矢が刺さった的」状態になっているわけですが、さらさらに先生の言葉は続きます。

 

私は、自由な発想で様々な仮説(問い)を立てる。その仮説が正しいならば、どんな教材を用いてどんな順番で話をしてどんなふうに子どもたちに取り組ませるのが正解かを、ごまかさずに考え抜きます。

「これはイケるんじゃないか」という感性ありきで、その仮説を吟味する。理屈は後からついてくる。そうした試行錯誤を繰り返し、いまの教え方ができました。

(途中略)

数学なら、問題が与えられて、間違えることができます。でも普段生活している中では、自分で問いを立てなければ間違えることもできません。自分で問いを立てるときに重要なのは、理屈ではなく感性です。この感性はひとそれぞれ。僕の完成を真似する必要は全くないが、目の前の生徒たちに対する感度を高めてくおくことは、教師にとってとても大事なスタンスだと思います。

 

 

いやーしびれましたね。

 

この先生の言葉は、自分の子供に対するスタンスだけでなく、株に対してのスタンスとしても、多くの示唆を与えてくれました。

 

子供について

習い事や、進学先、居住地を決めるときも、まさに「自分で問いがたてられる子」にし育てたいって指針をもって、夫婦で色んなことを話し合ってきました。

 

この変化の激しい時代に、たくましく生きていくためには、過去の常識に縛られず、自分の頭で考えて行動できる子でないと、食っていけない。そうした思考力を伸ばしたい」って、思っていたんです(本当です!!)

 

でも、いつしか、プリントやドリルをやらせるだけ、みたいな学習になっていて、それを見守るときのスタンスも、減点方式みたいになっちゃってたんです。マジ反省です…。

 

「自分で問いを立てられる子」っていう最終ゴールを目指して、どんな言葉を子どもにかければいいのか、どんな態度で臨めばいいのか。子どもの反応をみながら試行錯誤して改善していく、それが自分に必要なこと。

 

イラっときた時、迷った時など、本書の内容を思い出しながら、実践していけたらと思います。実践状況については、折に触れて、このブログに記したいと思います。

 

株について

先生の言葉は、主語を株式投資に置き換えても、そのまますんなり当てはまります。

自分なりに問いやテーマを設定して、売買したり、相場を見たり、本を読んだりして、それを検証、反省していく。

 

これも言葉にすると、そりゃそうだろって感じかもしれませんし、実践されている方も多いかもしれませんが、正直自分はできていませんでした。

PDCAサイクルとも、いえなくもない気もしますが、個人的には、「問いを立てる」って言葉が、とてもしっくりきました。

 

問いをたて、実行し、検証する。これを繰り返せば、その分だけ改善ができ、自分自身の独自の手法につながっていく。

 

自分のやるべきことの解像度があがってきた気がします。

 

 

子育ても株も、「問いを立てる」ことを肝に銘じて、行動したいと思います。

 

 

 

教育者に向けて書かれた内容も多かった本書ですが、気づきの多い内容でした。未読の方はぜひ。

 

 

※本書の内容の引用部分はカメが意訳している部分もあり、原文とは表現が異なる部分がございます。ご了承ください。